漆芸
みずしり こうた
日本工芸会正会員
1980年生
私は石川県・輪島に根ざし、沈金を中心に象嵌や蒔絵などを融合させた作品づくりを行っています。輪島塗の土台に繊細な線を刻む沈金技法と、そこに異素材を象嵌することで、新しい表現の可能性を探っています。
船上という非日常の空間で、静かに時を重ねる日本の工芸の世界に触れていただけたら嬉しいです。作品を通じて、日本の自然や美意識、そして職人の手仕事の力を感じていただければ幸いです。
経歴
1980
輪島市生まれ
2005
蒔絵師 水尻里見氏に師事
2010
沈金師 水尻清甫氏に師事
2011
第29回 日本伝統漆芸展 初入選
2012
Harrods Londonにて「 Queen Elizabeth II Diamond Jubilee 」漆芸王冠 寄贈
2015
第62回 日本伝統工芸展 初入選
2018
第65回 日本伝統工芸展 沈金箱「菊唐草」宮内庁 御買上
2020
沈金の圖工 出版
2023
第63回 石川県伝統工芸展 奨励賞受賞
2024
Onishi Galleryにて「 The Spirit of Noto: Urushi Artists of Wajima」展覧会開催
2025
Bergdorf Goodmanにて「Collaborative Exhibition with Salon Art + Design and Bergdorf Goodman」展覧会開催
沈金と象嵌という異なる技法を融合させたこの作品は、私自身の挑戦の集大成でもあります。繊細な文様と素材の表情を通して、日本の工芸の奥深さを伝えたいという想いがあり、「飛鳥Ⅲ」という特別な空間でご覧いただきたいと考えました。
「菊花」は長寿や繁栄の象徴であり、日本文化に深く根付いた花です。この作品では、その菊を全面に配し、静謐さと力強さの共存を表現しました。観る方が心を落ち着けながらも、どこか前向きな気持ちを感じていただければと思っています。
沈金の細かな線彫りに加え、象嵌による色の差し込みで立体感と奥行きを出しています。特に、花の密度や色調に変化をつけ、画面にリズムを生むよう工夫しました。彫りと色のバランスを取る工程には非常に神経を使い、試作を重ねながら進めました。
菓子器としてお使いいただける仕様となっております。客人をもてなす特別な場面や、季節の節目などに、空間を彩る一品として楽しんでいただければ嬉しいです。
サイズ
奥行 20cm、幅 20cm、高さ 15cm
素材
档
技法
沈金、象嵌
展示場所
取り扱い方法
直射日光や高温多湿を避け、柔らかい布で優しく拭いてお手入れしてください。使用後は水気をしっかりと拭き取り、保管時はなるべく箱に入れることをおすすめします。
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