2023.05.11
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作家情報
博多で「人形師」と呼ばれる家は5軒しかなく、中村家はそのうちの1軒。信喬氏は中村人形3代目で、100年以上続いているご一家です。人形は他の工芸作品と違い、「顔」があるので、どうしても作家の品格が出てしまうため、制作にあたっては、自我を入れず、徹底的に観察し、歴史や背景を調べるそうです。また、父親である人形師の中村衍涯(えんがい)氏から「上手なうそをつけ」と教えられたと言います。
その真意は、「人形は見たままを作ると資料館や人体模型のお人形になってしまう。着物のしわを伸ばす、顔や体の大きさを調整するなど、計算された創作が感動する人形になり、人々を笑顔し、幸せな気持ちにしてくれる」とお話しいただきました。船内に展示されている「宝船を持った御所人形」はまさに幸せの象徴。ぜひ船上でご覧ください。